「どんな問題で悶絶してんだ」キリエが問う。
「n進法の数式が34+57=113である場合、(中略)nを求めよ」
「まだ一問めか。簡単じゃないか」キリエは数学が得意なのだ。
「じゃあ解いてよ」
「あたしが解いても仕方ないだろ」
津原泰水「大女優の右手」より

高校生が主人公のミステリー小説からの引用です。作中では解法が示されませんでしたが、実は中学校の知識で解ける問題です。
さて、みなさん解けるでしょうか?

ヒント:
十進法とは,0~9を使って数字を表わし,10になったら位を上げます。
二進法とは,0~1を使って数字を表わし,2になったら位を上げます。

答え:

仮に113を十進法で表した場合、$10^2\times1+10^1\times1+3$となります。これは大丈夫ですね。(いわゆる3桁の自然数を表す問題と同じ)

で、本問ではn進法ですから、113⇒$n^2\times1+n^1\times1+3$ となります。

同様に考えて、34⇒$n^1\times3+4$ 57⇒$n^1\times5+7$ となります。

つまりn進法における$34+57=113$は、
$(n^1\times3+4)+(n^1\times5+7)=n^2\times1+n^1\times1+3$
となります。

あとは計算するだけで、
$(n\times3+4)+(n\times5+7)=n^2\times1+n\times1+3$
$(3n+4)+(5n+7)=n^2+n+3$
$8n+11=n^2+n+3$
$n^2-7n-8=0$
$(n-8)(n+1)=0$
$n=8,-1$
ただし$n>0$なので$n=8$

よって、8進法である。

いかがでしたでしょうか?
ミステリー小説と数学パズルは相性が良いようで、多くの作家さんが作品内で問題を取り上げています。大抵は中学校の知識で解けるように作られているので、みなさんも探して挑戦してみては?